比べてわかる新築と中古物件

2021年06月14日 (月)

新築と中古、結局はどちらが良いのでしょうか?

新築は、当然ながら設備も構造も新しく、特に注文住宅であれば、かなりの範囲で思うとおりの間取りを、理想のマイホームを実現することができます。

しかし、中古であってもリノベーションで徹底的にきれいにすることも可能で、一概にどちらが良い、と、言い切ることはできません。

そこで今回は「お金の話」に絞って、新築と中古を比較してみましょう。

地域や間取りを同じ程度のものとして、新築と中古を購入した場合、「長い目でみたならば」一体どちらがおトクなのでしょうか。

築浅では、新築と大きな価格差は無い

まずはマンションでみてみると、首都圏の築5年以内の物件では、新築との価格差は200~300万ほどと、さほど大きな差がありません。1000万近く差が出るのは築10年を超える物件からで、大分に古い物件で無いと、イメージするような「中古だから」の安さ・価格差は、生じません。

一戸建の場合はさらに難しく、地域差だけでなく、立地や広さによって大きく異なります。一概に「中古だから安い」と、そう言い切れないのが実情です。

諸費用は新築の方が安い

マンションの場合は、購入にかかる諸費用は新築の方が安く済みます。新築の場合は2.5~5%に対し、中古物件はその倍近く、5~8%の額がかかります。

一戸建の場合は、新築・中古ともに仲介手数料がかかる場合が多く、いずれも住宅価格の6~10%ほどが相場ですが、こちらも中古の、特に築年数が経過したものほど、かかる諸費用の額は大きくなります。

・マンション購入諸費用

仲介手数料(中古):
売主と買主の間の仲介会社(不動産会社)に支払う。手数料は「物件価格の3%+6万円+消費税」が一般的。

修繕積立基金(新築):
新築マンションにかかる費用で、20~40万円が相場。

不動産取得税(共通):
不動産を取得することにかかる税金。税額は「固定資産税評価額から控除額を差し引いた3%」で、新築をはじめ築年数が浅いほど控除額が大きくなり、ファミリータイプの新築マンションでは、税額が0円になる場合も。

その他費用(共通):
印紙税、不動産登記の登録免許税、ローンの事務手数料、保証料など。築年数が25年を超える物件の場合は、登録免許税が高くなることも。

・一戸建購入諸費用

不動産取得税(共通):
上記マンションと同じ。物件広さや築年数によって税額は異なる。

水道負担金(新築):
新築住宅にのみかかる費用。新規に水道利用するために必要になるケースがある。

その他の費用(共通):
不動産会社自体が売主の場合はかからないこともあるが、「物件価格×3%+6万円+消費税」の仲介手数料がかかるのが通常。その他、印紙税、登録免許税、ローンの事務手数料、保証料、火災保険料などは、新築・中古いずれも必要。

<中古物件のリフォーム費用>

リフォームについては、その物件の築年数、内装の傷み具合や交換が必要な設備の違いなど、さまざまに条件が異なるためにひと言することは難しいですが、当然に年数の経過した物件ほど、大きな額が必要になります。また、1981年以前の一戸建物件については、耐震診断および耐震改修が必要になる場合もあり、目当ての物件の築年数に合わせたリフォーム費用も勘案して計画を立てるべきでしょう。

また、物件価格とリフォーム費用をまとめて借りることができる住宅ローンもあります。リフォームのローンは住宅ローンよりも金利が高くなるため、住宅購入と同時にリフォームも行う方が安上がりです。

買った後の住居費について

住宅購入後、ローン返済以外にかかる費用は、土地・建物の所有者に課せられる「固定資産税・都市計画税」です。これは土地と建物、それぞれにかかりますが、建物についてはその税額が3年ごとに、築年数が経過するほどに安くなっていきます。つまり、同条件であれば「古いほどに安い」わけですが、一戸建は新築後課税された年から3年、マンションの場合は5年、この固定資産税に軽減がかけられ、「新築の方が安く」なります。

マンションの場合は、管理費と修繕積立金も必要です。一般に10~15年ごとに大規模修繕が行われますが、積立金がたまっていない場合などは一時金の支払いが生じることもあるため、中古マンションを購入する際は、この点もあらかじめ確認しておきましょう。
また、当然ですが、中古物件は築年数が古いほどに、購入後早い時期に修繕の必要が生じることが考えられます。その備えとしての貯蓄も、合わせて計画しておくべきでしょう。

必ずしも中古が安いとはかぎらない

地域や広さの条件が同じものとして、基本的にはイメージどおりに新築よりも中古の方が、総じて価格は低いです。しかし、これはあくまで傾向であって、中古であっても築浅で、立地などの条件に優れた物件は、新築と変わらない価格であることもままあります。加えて先のとおり、マンションで在れば購入に際して諸費用が中古の方が高いこともあり、必ずしも中古の方がおトク、安いとはかぎらないのが実際です。

地域によってもこの差は異なってくるため、新築も中古も双方、じっくりと比較した上で選びましょう。

受付時間10:00 〜 18:00

東海エリア

052-231-2130

関西エリア

06-4963-2140

九州エリア

092-292-2035